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地方在住の読書好きで主に通勤電車内で読書をしております読んだ本の内容を整理するためにブログを開設いたしました。 新書を中心に気になるテーマの書籍を読みながら読書Lifeを過ごせたらと思います。

中公新書の「ニュース・エージェンシー同盟通信社の興亡」 里見脩氏著をを読了しました。

地方紙を読んでいると、共同通信社時事通信社から配信される記事を見かける機会が多いです。

一般の新聞読者からするとあまり馴染みのない報道機関である、共同通信社時事通信社についてその歴史を紹介した書籍を今回読了しました。

私は新聞を読むのが好きなので、通信社については以前から興味があり歴史や特徴については何度か調べたことがあります。

日本を代表する通信社である、共同通信社時事通信社はもともと広告代理店の電通と共に同じ組織である、同盟通信社でありました。

太平洋戦争終戦後にGHQの命令により解体されて国際ニュースを中心に取材を行う共同通信社と経済報道中心の時事通信社と広告部門の電通にそれぞれ分離されていきました。

著者は時事通信社にお勤めの経験がある方で詳細に通信社の設立経緯や創業者の紹介など具体的にされています。

 

また日本よりも通信社の歴史があるイギリスのロイター通信やアメリカのAP通信についても解説されていて世界の通信社の歴史や実情についても知るこができます。

 

読み応えがある部分は、第二次世界大戦時における戦時下の報道に関する話は大変興味深い内容となっております。

特に太平洋戦争の終戦を告げる報道や玉音放送の発表についてはかなり緊迫していた様子が伝わってきます。

昭和初期の話が多いので少々とっつきにくいところがあると思いますが近現代史に興味がある方は楽しめるのではないかと思います。

また通信社は多くの報道機関にニュース記事を配信している影響力のある報道機関ですので、そうした通信社の歴史を知ることは有意義ではないかと感じます。

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