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地方在住の読書好きで主に通勤電車内で読書をしております読んだ本の内容を整理するためにブログを開設いたしました。 新書を中心に気になるテーマの書籍を読みながら読書Lifeを過ごせたらと思います。

洋泉社出版の「三井グループの研究」菊池浩之氏著を読了しました。

日本には昔財閥という富豪の一族が企業を経営している時代がありました。

三井や三菱や住友などが有名な財閥ですが、太平洋戦争終戦後にGHQにより解体され財閥一族は経営から離れましたが現在でも三井や三菱や住友といった名称を冠した企業も数多く存在して、今も日本経済に多大な影響を与えています。

財閥解体後は旧財閥系企業という表し方もよく見かけます。

今回読了した「三井グループの研究」という書籍は、三井グループに焦点を絞り込んで歴史や財閥の特徴を紹介して尚且つ三井グループ企業の歴史なども紹介された書籍です。

 

財閥について知ろうと思い関連書籍を読んだことがありますが、三井や住友や三菱など複数の財閥について一冊にまとめられた書籍で、三井一つに焦点を当てて紹介された書籍は今回初めて読みました。

「人の三井」といわれているように社員個人の個性を尊重する特徴が知られている一方で、組織としての結束力が乏しく他の財閥よりも出遅れるということが難点だったとする意見がよくあります。

 

そうした特徴が影響しているのか、この本でも紹介されていますが三井の名を冠していない企業がグループ内に数多く存在しています。

 

銀行をはじめとした金融機関の影響なのか三井と住友が同じグループや親密なイメージがありましたけれども、実際は別々の組織で特徴も違うもの同士でそれぞれ独立した企業もあるということは注意したいところです。

三井と住友の合併のことについてもこの本で紹介されています。

 

三井グループは三井御三家といわれる三井銀行(現在の三井住友銀行)と三井物産三井不動産が中心になってグループの形成を行ってきたんだなといことをこの本を読んでいて感じます。

三井財閥の歴史や特徴を前半部分に紹介した後の後半部分は三井グループの企業について紹介されていて三井についての入門書といった印象を受ける書籍です。

江戸時代から歴史がある三井財閥について他の財閥よりも興味があったので今回この三井に焦点を当てて紹介された書籍を読んでみました。

著者は財閥を長年研究されてこられて財閥について調べていると大体菊池さんの本に辿り着きます。

三井の他にも三菱や住友について個別に紹介された書籍もあるようなので、また機会がありましたら他の財閥の本も読んでみたいと思います。

 

 

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