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地方在住の読書好きで主に通勤電車内で読書をしております読んだ本の内容を整理するためにブログを開設いたしました。 新書を中心に気になるテーマの書籍を読みながら読書Lifeを過ごせたらと思います。

光文社新書の「参議院」倉山満氏著を読了しました。

参議院議員から衆議院議員への鞍替えの話をよく聞きます。

そして参議院というと不要論がよくあります。

法案が国会で議論されて可決される時に衆議院での判断を参議院は尊重しなければならないといった話もあるので、私個人的にも参議院の存在意義について気になることがありました。

そこで今回読了した、光文社新書の「参議院」というタイトルの本を発見して読んでみました。

前半部分は参議院の歴史について紹介されていて、現憲法下における参議院大日本帝国憲法の貴族議員と類似した存在と見られているようですが、著者曰くそこは違うようです。

参議院の歴史について紹介した後は参議院が政局に与える影響について戦後から令和の現在までを紹介されているのが特徴です。

参議院を制する者は日本の政治を制するという主張がされていて歴代首相は衆議院の動向だけでなく、参議院の動向も気にしていました。

 

戦後の昭和から令和の現在までの政局について報道されていないディテールの部分まで解説されていて、政局について学ぶには良い書籍なのかなと感じました。

タイトルが「参議院」ということもあり、参議院の制度のことが詳しく書かれているのかと思って読んでいたのですが、政局の歴史について書かれていることが大半でしたので、タイトルが「参議院と政局」だったらイメージしやすかったと感じました。

ただ参議院が政局について与える影響とはどんなものなのかということを本筋として執筆されたのかもしれませんし参議院と政局について時系列で紹介されているので、そうした政治史という理解で読むと面白いかもしれません。

参議院は政策で頑張りた人が立候補すると聞いたことがあり、参議院から首相になることは法的には可能ですが例が全然ないということもあり内閣の重要政策や法案に関しても主に衆議院での議論を中心に報道されている印象があり、あまり参議院は一般の方からすると意識されていない存在だからなのか参議院に関する書籍の数が少ないようです。

政局を通して参議院の影響について知るには良書だと思います。

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