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地方在住の読書好きで主に通勤電車内で読書をしております読んだ本の内容を整理するためにブログを開設いたしました。 新書を中心に気になるテーマの書籍を読みながら読書Lifeを過ごせたらと思います。

講談社現代新書の「天皇陛下の全仕事」山本雅人氏著を読了しました。

天皇陛下というと普段どういったご公務をされているのかわからないことが多く謎めいた印象があります。

今回読了した、講談社現代新書の「天皇陛下の全仕事」では、産経新聞社で宮内庁の担当をされていた記者経験がある著者が、宮内庁での取材活動を通して、天皇陛下のご公務の内容や法的な役割や意義などのについて、紹介されています。

国事行為とされる国会の招集や衆参両院で可決された法案の決裁や閣僚の認証などといった事務作業から新嘗祭や元日の行事といった宗教家のような一面もあり、日頃の活動内容は多岐にわたります。

その他国体や全国植樹祭などのイベントに出席されてあいさつをされるなど、週末返上で公務にあたられることも多いようです。

また国会会期中の毎週火曜日と金曜日に法案決済の事務作業の公務が長時間かかることが多く明け方近くまでかかることも多いようです。

天皇陛下憲法の規定により、政治に対して個人的見解は述べられないようですが、法案の内容をチェックされて決裁されることが多いようです。

昔は天皇陛下というと現人神とされ、神格化されて国民との距離がありましたが、平成以降は被災地に出向かれて被災者に対する激励や高齢者や障害者の福祉施設を訪問されて入所者の方と同じ目線で会話をされる場面があり、国民との距離が縮小されて、また社会と弱者との架け橋という役割を担われてきました。

 

そのため昭和以前の天皇陛下より皇室を身近に感じやすくなったのではないでしょうか。

 

また皇室の予算である、宮廷費や内延費、皇族費宮内庁費といった費用関する解説もあります。

公務の内容が主ですが、天皇陛下は公人であるためなかなか休日を取れませんが公務の予定がない日は何をされているのかといったプライベートなことなどもあり天皇陛下のご活動の内容や制度などが新書にしてはかなり詳細に紹介されています。

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