世の中には数え切れないほどの書籍が溢れています。
一生涯でその全ての本を読み切ることは不可能です。
名著や古典と言われる時代を超えて読まれている作品も数多く存在しています。
今回読了した、講談社現代新書の「10分で名著」では一度はそのタイトルを聞いたことのある古典や名著に焦点を当てて、新書の特徴を活かしながら、10分程という短時間の間で名著や古典について考えていく作品です。
古典や名著は聞いたことがあっても小難しいイメージもありなかなか手が届きにくいと思いますが、社会学者の古市氏がこの作品で取り扱っている名著の翻訳や解説に携わっている専門家との対談形式で名著についてディスカッションしていく内容となっています。
この本で取り上げている名著作品は、ダンテ・アリギエリの「神曲」 紫式部の「源氏物語」 プルーストの「失われた時を求めて」
アルベルト アインシュタイン 「相対性理論」 ジャック ルソー 社会契約論 フリードリヒ ヴィルヘルム ニーチェ 「ツァラトゥストラ」 アドルフ ヒトラー 「我が闘争」 アルベール カミュ 「ペスト」 日本の古典でお馴染みの「古事記」 マーガレット ミッチェル 「風と共に去りぬ」 アダム スミス 「国富論」 カール マルクス「資本論」の作品が紹介されています。
どれも一度は聞いたことのある作品で解説本なども多数存在しているので、入り口は多数あると思いますがなかなか手にすることがなかったり、或いはあまり意識することがないことが多いです。
このような古典や名著と言われる作品は何千年、何百年も前に出版されているので、現代人からすると当時の時代背景や社会がイメージしにくいことがあるのでなかなか読む気になれないことが要因なのかなと個人的には感じます。
ただ教養として読んでおきたいと思うことはあります。
今回この本を購入した動機は新書であり、数多くの作品についてそれぞれの専門家が名著の読むうえでのポイントなどを端的にまとめられていることです。
奥深くまで理解することはできないと思いますが、著者も指摘されているように読んだ気になるということがこの作品のメリットなのかもしれません。
この本を読んで、気になる作品があればその作品の解説書や原書の翻訳本を読んでみるきっかけには十分なり得ると思います。
自分もまた今度気になる作品があれば解説書などを読んでみようかなと思います。