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地方在住の読書好きで主に通勤電車内で読書をしております読んだ本の内容を整理するためにブログを開設いたしました。 新書を中心に気になるテーマの書籍を読みながら読書Lifeを過ごせたらと思います。

講談社現代新書の「ほんとうの定年後」坂本貴志氏著を読了しました。

人生100年時代などと言われるようになり、定年が多くの企業などで延長されたり継続雇用や再雇用といった制度も拡充され還暦ジャストでリタイアする方が昔よりは減ったと思います。

少子高齢化による影響などで公的年金の満額支給開始年齢も、年々引き上げられていくわけですから勤める年数が増えていくのは必然なのだと思います。

 

今回読了した講談社現代新書の「ほんとうの定年後」では、現代社会の実情を踏まえながら高齢期のライフスタイルや仕事との向き合い方について解説されています。

著者はリクルートワークス研究所に在籍されていてリクルートワークス研究所が行ったプロジェクトをもとに執筆されている書籍です。

 

前半部分は高齢者の収入や貯蓄額や生活費といった老後の金銭的部分について国の統計データを用いながら多くの高齢世帯のお財布事情について紹介がされています。

そのうえでどの程度、公的年金+αで収入を得られれば豊に暮らしていけるのかということが説かれています。

 

 

また実際に60歳以上で就労されている方へのインタビューも紹介されていて多くの方が、収入面だけではなく健康面でも大きなメリットがあると感じておられるということがわかります。

規則正しい生活が何よりも健康の糧になりますからね。

 

定年後も就労を続ける場合多くの方が、現役時代と同じような仕事内容で尚且つ正規雇用のフルタイムで勤務することをイメージされているようですが、著者は必ずしも定年後も現役時代同様大きな負担のある雇用形態で仕事を行わなければならないということではなく、非正規雇用で短時間の勤務でも良いのではないかという指摘をされています。

定年前は、子供の教育費や住宅ローンや家族の人数に対する毎月の生活費が発生していましたが、定年後子供が自立していれば家族の人数も減りその分生活費など必要な費用も少なくなる場合が多いと思いますので、その時の事情に応じて勤務体系などを判断していけば良いわけです。

 

また定年後の仕事内容も現役時代と変わらず責任の大きいマクロな仕事を、やり続けるのではなく人々の生活に密着したサービス業や清掃業など現場での仕事を行うのが大事だという主張をされています。

日本はこうした職業に対して待遇改善などが行われず人件費の安い外国人労働者受け入れてやってもらうということでしたが、この考えたど人材が確保できずに機能しなくなるという懸念があります。

今後AI(人工知能)や産業機械の機能向上などのイノベーションにより人間の役割は変化する事があると思いますが、それでも人間の労働力は必要な時代は続くようですので、個人的には高齢になっても働くの嫌だと思いますが、無理なく働くことも考慮していく必要もあるのだと思います。

 

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