気象情報は常日頃気になる情報ではありますが、個人的には6月の梅雨シーズンから9月の台風シーズンの夏場が年間を通して気象情報を気にしている時期です。
今回読了した、中公新書の気象予報と防災、予報官の道では気象庁で予報官として勤務された著者が、その経験に基づいて気象用語や防災に関わることを、中心に解説されています。
前半部分は大気の構造など、気象予報士試験に出題されそうなことが解説されていて、気象情報の際に使われる気象用語の解説や予報官の仕事内容などが紹介されています。
また気象庁というと防災情報を提供する役所でもあるので、気象庁が発表する防災情報の仕組みや歴史なども紹介されています。
気象庁業務を把握するのには適している書籍だと思います。
中公新書ということもあるからなのか、少々お堅い感じや専門用語などが多く使用されている印象は受けますので、気象に関する基礎知識があった方が読みやすい感じはします。
書籍の中で印象に残っているところは防災について解説されていたところで著者が地方の気象台長をされていた時に地方自治体との連携強化に尽力されたり、地域防災の為に様々な取り組みをされてきたことなど熱意が伝わってきました。
近年気象現象が年々変化してきて過去のデータを比較するだけでは予想が難しくなってきているので、自然災害から身を守る為に気象情報が防災の大事なポイントになると思われますのでその業務を管轄している気象庁の役割は大きいと思います。