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地方在住の読書好きで主に通勤電車内で読書をしております読んだ本の内容を整理するためにブログを開設いたしました。 新書を中心に気になるテーマの書籍を読みながら読書Lifeを過ごせたらと思います。

ワニブックスPlus新書の「書評の仕事」印南敦史氏著を読了しました。

週末の新聞の朝刊によく書評が掲載されています。

新聞に限らず様々なメディアに書評が掲載されていて、選書の際の参考になる事も多いかと思います。

今回読了したワニブックスPlus新書の「書評の仕事」では、書評を生業にされている書評家でいらっしゃる印南敦史さんが、感想文や批評との違いは何かといったことをはじめ、タイトル通り書評とは何かということをテーマに掲げながら解説していく作品です。

 

書評と一括りにしても、いくつか種類があるようで新聞や雑誌といったオールドメディアで掲載されている書評は、トラッド書評(トラディショナル traditional)の略であり、伝統的な意味合いを持つ書評です。

週末の朝刊によくある読書欄などに掲載されている書評は大学教授などの専門家が執筆しているケースが多く、やや専門的でロジカルな印象を受ける書評が多いです。

 

最近は、インターネットの普及によりブログやSNSで書評を投稿することが可能になり、今までとは違った人々が投稿することが可能になりました。

書評の種類が増えてくると求められることも変化してくるようで、著者の指摘では書籍の情報を求められることが多くなったと指摘しています。

 

本書ではそうした書評を「ネオ書評」と表しています。

あまり執筆者の個人的見解を交えずに書籍の情報を中心に評価していく特徴がある書評だそうです。

 

著者は書評家を名乗っているので、書評を生業にされている方がいることはこの作品を読むまで知りませんでした。

その著者の普段の生活の様子も紹介されています。

作家をはじめとする、文筆家の私生活は謎に思われることが多いようで、著者の印南さんも何度かどうやって生計を立てているのか聞かれたことがあるようです。

 

 

執筆業をされているので文章術に関することもこちらの作品で指南されていますので、文章力を向上させたい方にも良書だと思います。

また良い書評や悪い書評など著者の視点で紹介されていますので、これから書評を書いてみたいという方にも良書だと思います。

タイトルの通り書評に関することが中心ですが、著者は年間500冊以上もの書籍の書評を執筆されていて尚且つ、様々なメディアの連載を担当されていますから、読書術の紹介もされています。

堅苦しくなく平易に書かれていて気楽に読める作品なので書評について知りたい方や読書に興味がある方には最適な作品だと思います。

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