お酒と社会科学に関心があり、偶然ソーシャルメディアで発見して非常に面白そうなので読んでみました。
お酒に関わる市場を経済学や経営学の観点から分析しているところがこの本の特徴だと思います。
主にビール、焼酎、ウイスキー、日本酒に焦点を当ててそれらの歴史を振り返りながら各時代の消費動向や、国の規制によって酒造産業にどのような影響を与えたのかといったことが紹介されています。
また日本国内の酒造メーカーの海外輸出など日本のアルコール製品がアジア周辺国をはじめ世界中で消費されている話は興味深かったです。
経済学や経営学の視点からお酒の特性にアプローチしているので、統計資料などが豊富に揃えられているので数値で消費動向などが確認できる点も特徴だと思います。
お酒の製造方法なども詳細に説明されていてお酒好きにとっては大変興味深いです。
お酒の取り巻く環境や、人々がどのようにお酒と付き合っているのかということも時系列で紹介されています。
例えば最近の若い世代の酒離れなどそうした話をよく聞きますが、厚生労働省などが公表する資料を用いながらそれに対するエビデンスがあるのかどうなのかといったことが検証されています。
また最近流行のクラフトビールなど新規参入事業についても紹介されていて、今後の動向が気になります。
この本を読んでいて国産のお酒が、海外市場か高く評価されているということ知ることができました。
そして酒造産業は長期的スパで見ていくと好調な時と不調な時と波がある訳ですがその都度メーカーが工夫しながら乗り越えてきたことが
わかります。
普段何も考えずにお酒を嗜んでいましたので、これまでの酒造産業のあゆみや今後の市場動向の予想やあり方を見ることできたのでお酒に対する新たな発見ができたと思います。