通常世間での出来事は大手メディアを通して知ることが多いと思います。
しかし大手メディアの情報だけでは不十分なことも多く、また敢えて報じない事もあるでしょう。
今回読んだ本はその大手メディアでは触れなかったり或いは別の角度から時事問題を分析された内容です。
著者はジャーナリストの辛坊治郎さんです。
関西地方では馴染みがあると思いますが、関東地方ではなかなかお見かけすることがないと思います。
辛抱さんは、読売テレビで毎週日曜日に放送されている「そこまで言って委員会NP」の司会をされています。
政治経済などの時事問題をテーマにしている番組で首都圏では放送されていませんが、私の住む地域では放送されているので、よく視聴しております。
全国放送ではあまり言及できないことに触れているので面白いです。
(だから首都圏で放送されないのかもしれません。)
そんな辛坊さんが執筆されているから面白いだろうと思い購入したわけです。
この書籍のテーマは年金をはじめとした社会保障や外交及び領土問題や科学技術や医療の問題など幅広く世間からクローズアップされている時事問題を辛坊さんの独自の視点で紹介されています。
自動車の自動運転技術の話は印象に残っています。
日本のメディアが報じる場合かなり大袈裟に盛り上げて成果を称えていますが、諸外国と比較すると日本は全然遅れているようです。
あらゆる規制があったり関係省庁の利権などが絡んでくるのが原因です。
昨今の新型コロナウイルス感染症の状況下でも日本のデジタル化が遅れていることが話題になりましたが、そうしたことにもあらゆる利権絡みの関係で議論されることなく改革が進まなかったのだろうと推測できます。
辛坊さんは年金などの社会保障について詳しいので年金の問題についても紹介されています。
なぜ政府が入管法を改正して外国人技能実習生の受け入れに力を入れているのか、それは年金をはじめとした社会保障に関係してるからです。
政権与党の自民党は保守系政党などで外国人受け入れ、所謂移民に対して消極的な政党ですが多くの反対を押し切って法案を国会で可決させました。
その理由についても詳細に解説されています。
また近年科学技術や医療技術が進歩しています。
それは大変光栄なことだと思いますが、そこでも課題が出てきます。
そこに一石を投じる意見はなかなかないと思いますが、この本ではそうしたことも考えるきっかけを与えてくれています。
様々な社会問題を諸外国と比較しながら紹介されているので日本の立ち位置や大手メディアが報じない角度で分析された視点で諸問題と向き合うきっかけになると思います。