日本のキャッシュレス率が低いと言われながらも電子マネーの種類は多いのではないでしょうか。
そのなかでも日頃通勤通学やショッピングで欠かせない存在だと感じていらっしゃる方も多いと思われる交通系電子マネーのSuica。
今回読ませていただいた朝日新書の「Suicaが世界を制覇するアップルが日本の技術を選んだ理由」では、交通系電子マネーのパイオニアであるSuicaを米国のアップル社の主力商品であるiPhone7に初めて搭載された経緯と近年の電子マネー、クレジットカード業界の近況と今後についてキャッシュレス分野の専門家である岩田昭男氏が紹介した作品です。
この書籍ではタイトル通りガラパゴスと揶揄されてきた電子マネーであるSuicaがなぜ外資系企業が開発した製品に搭載されグローバル化されていったのかが紹介されています。
著者のSuica愛がよく伝わってきます。
今やSuicaをはじめとした交通系電子マネーは全国で相互利用が可能になりますます利便性が向上してきました。
私がiPhoneを最初に購入した頃はまだモバイル決済に対応していなくて疑問に感じていました。
アップルの創業者であるスティーブジョブズ氏が金融分野に対して消極的であるというのも一因だったのかもしれません。
外資系企業のアップルがSuicaの技術を受け入れることにより今後日本全国だけではなく世界中で利用される電子マネーになる可能性があります。
キャッシュレス化を政府が推進する昨今Suicaだけでなくその他の電子マネーやクレジットカード業界の今後や歴史について紹介されたこの作品はなかなか面白いと思います。