近頃経済誌などで、財閥をテーマにした特集を頻繁に見かけるようになり、メディアからクローズアップされているようだ。
今回はその財閥の特徴を解説した書籍を読ませていただきました。
三井 三菱 住友 といった旧財閥系企業と言われる企業集団は、江戸や明治が発祥とされている。
三井の原点は呉服屋で現在の三越、三菱は明治に岩崎弥太郎が、海運業を始めた事が有名である。
住友は銅精産業が栄えた事が財閥の発展に繋がったようだ。
戦後GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)によって財閥は解体されたが、現在でも巨大企業グループとして日本の産業に多大な影響を与えている。
財閥である企業集団と他の企業グループとの違いとは、縦の繋がりと横の繋がりの違いが特徴との事
従来の企業グループでは、親会社がありそこから関連子会社、孫会社と縦に繋がっているが、企業集団はそれぞれ独立した企業が結束して集団となっている、例えば三菱では三菱商事、三菱東京UFJ銀行、 三菱重工業が三菱御三家と言われている通り、それぞれが単独に成り立っており各企業の強みを生かして助け合いながら結束している。
そこで各財閥には社長会を設立して意思決定を行なっているようだが、その社長会も現在でも開催されている会もあれば解散や意思決定機能ではなく懇親会として年数回程度行われる社長会もあるようだ。
また社長会の参加も一つに限らず複数重複加盟している企業も多数存在する、例えば日立グループが芙蓉会と三和会に加盟している。
社長会加盟企業の結束も強く三菱グループは、三菱金曜会に属しているキリンビールの製品を積極的に消費するするといった面白いエピソードもあるようだ。
また元々は財閥の冠があったが、合併により名称を変更した企業もあるという事をこの作品で知った。
私は、以前財閥の歴史について書かれた書籍を読んだ事があるが、財閥とは何か、他の企業グループとの違いについて説明された書籍は初めてである。
途中解散し形が変わったものの、江戸や明治時代から続く企業や企業集団が今現在も続き尚且つ人々の暮らしに影響を与えている事は純粋に誇らしく感じられる。