以前銀行員を題材にしたドラマ流行ったのは記憶に新しいと思います。
一時期銀行員という職業が世間から注目を集めるようになりました。
それから新聞や雑誌のインタビューに応じる銀行勤務経験者のプロフィールに銀行入行後に、出向経験がある紹介が目立つような気がしました。
たぶん昔からその紹介はあったのだと思いますが、ドラマの放送後に気づいたのだと思います。
今回読ませていただいた宝島社の新書「銀行員という生き方」は邦銀と外資系金融機関に勤務経験がある企業アドバイザーの津田倫男氏が、ご自身の経験を基に銀行特有の企業風土や、人間関係で気をつけなければならないことなど銀行の掟が紹介されています。
銀行業務の基礎的な部分も紹介されているので銀行についてあまり知らなくても理解できる思います。
読んでいて感じたのは、銀行は中央省庁と似たような組織構造であるからか年数が経つにつれて段々と同期入行組が減少しているので、銀行が出向先を斡旋しているのだろうと思います。
出向とはいっても転籍に限ることばかりではないようですが、確実に年数が経つにつれて人数は減少して行きます。
勿論一般企業にも共通するところはあると思いますが。
行員同士の連帯感を強化する目的で運動会などの行事を行う銀行があるということには驚きました。
メガバンクや全国の地方銀行の行員数や平均年収などを集めたデータが紹介されていたり、海外勤務の実態やメガバンクと地方銀行の違いなどや金融業界の今後について著者の予測なども紹介されていて、銀行業を知るには参考になると思います。
読者が銀行員を目指していることを仮定して話が進んでいることが特徴です。