新年を迎えてしばらくすると入試のシーズンが始まり、春に向けて時間が進んでいきます。
今回読んだ文春新書の(大学入試で読み解く「超」世界史・日本史)は東大、京大、一橋大、慶大、早大といった有名難関大学の世界史、日本史の記述式問題ピックアップして歴史について考えていく話です。
私がこの本を購入した理由は、本の帯に記述式問題は大人のためにあるというフレーズが気になり読んでみようと思いました。
ナチス政権の誕生の背景や、現在の中国の成り立ちについてや大日本帝国憲法や日本国憲法の話や世界の宗教の話など現代の社会を知るうえで根幹となる部分といっても過言ではない話を入試で取り扱っています。
その入試問題を思想史研究者である慶應義塾大学法学部教授の片山杜秀氏が、一問ずつ解説されています。
模範解答もありそれが解説の要点を上手くまとめられているので理解しやすいと思います。
5大学の問題が出題されていて各大学の出題傾向なども解説されているので受験生にも参考になるのかなと思います。
一橋大学からの抜粋が多いと思います。
一橋大学の問題はクセがあり入試の専門家でも調べないと解答できないこともある、難問揃いのようで、かなり応用力や知識の深さが問われる印象です。
高等学校の歴史を一通り学んでいれば答えられる問題のようですが、10代後半の人がこの本で紹介されたテーマについて考えているとは驚きました。
そうした意味でも勉強になった一冊です。
有名難関大学の入試問題の歴史をテーマにしているのでなかなか難しいところは多いと思いますが、受験を終えた大人だから発見できる視点もあると思いますし何しろ新書なので、気軽に読めると思います。