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地方在住の読書好きで主に通勤電車内で読書をしております読んだ本の内容を整理するためにブログを開設いたしました。 新書を中心に気になるテーマの書籍を読みながら読書Lifeを過ごせたらと思います。

「コンビニ外国人」を読ませていただきました。

昨年2018年末の国会で入管法が改正されて2019年の4月から外国人労働者の受け入れの拡大が可能になりました。

 

そこで外国人労働者受け入れに関する、制度について気になっていたので新潮新書の「コンビニ外国人」を購入して読ませていただきました。

 

ここ最近東京都内を中心にコンビニエンスストアに勤める外国人が増加傾向にあるようです。

私は地方在住なのであまり実感がありませんが全国的にも、コンビニエンスストアに勤める外国人が増加しているようです。

 

その多くは外国人留学生に多く法務省から認可を受けた日本語学校に通いながら大学や専門学校への入学に向けて準備を行ったり、あるいは大学や専門学校に通いながら夜間や休日を利用しながらアルバイトをしている外国人達です。

 

今やどの業界でも人手不足が深刻化していて外国人に頼らざるおえない状況になってしまっています。

しかし東京五輪後に経済の低迷が懸念されている為、外国人労働者も減少するのではないかとの指摘もされています。

 

 

この「コンビニ外国人」では主にコンビニエンスストアでアルバイトを行う外国人留学生にスポットを当てて外国人労働者の受け入れ制度について紹介されています。

その留学生を受け入る日本語学校の問題点などは、あまり報道等でもクローズアップされず知られていませんが著者の念密な取材で外国人留学生の実態について紹介されています。

 

 

また技能実習制度についても紹介されていて技能実習生の過酷な環境について紹介されています。

外国人労働者が日本に渡航する前にブローカーに対して仲介料を100万円近く支払って来日されます。

当然借金をして日本に入国するのです。

日本滞在期間中も劣悪な環境で勤務を強いられ、尚且つ不当な賃金が支給され借金の返済の目処が立たずに苦労する外国人の姿が紹介されてますが、一方でその反面外国人労働者に対してきっちりとサポートを行う企業や、ブローカーも数多く存在していることも紹介されています。

 

 

また今後は現時点において新興国発展途上国の経済成長に一定の区切りがつくとそれらの国々においても人口の減少が懸念されていて周辺国との人材の獲得合戦が行われるのではないかとの指摘がされています。

 

そのような状況下になっても選ばれる国にしていくためにも受け入れ体制の強化を行わなくてはなりません。

 

外国人との共生に積極的に取り組んでいる自治体の紹介もありそこでは自治体の力だけではなく外部の大学生をはじめとした若い世代が中心になって外国人にも地域に馴染んでもらう取り組みが紹介されております。

 

この4月から外国人労働者の受け入れが拡大するにあたり受け入れる側も気持ちを入れ替えて、迎い入れなければいけません。

 

外国人労働者受け入れ制度の概要やこれまで懸念されてきた問題点を理解する情報の基盤になる書籍だと思います。

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