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地方在住の読書好きで主に通勤電車内で読書をしております読んだ本の内容を整理するためにブログを開設いたしました。 新書を中心に気になるテーマの書籍を読みながら読書Lifeを過ごせたらと思います。

ちくま新書の「論語と算盤」 守屋淳氏訳を読了しましたしました。 

2024年度から新一万円札の肖像画にされる渋沢栄一氏が、春秋時代の中国で活躍した思想家で哲学者の孔子が説いた論語をもとに渋沢栄一氏が行った講演でのスピーチ録を書籍にまとめた、「論語と算盤」を今回は読了しました。

論語という道徳心と説いた話に算盤という相反する考えと合わせながら、渋沢栄一氏の理念を説いた内容です。

渋沢栄一氏は今も存続する数多くの企業の創設に携わり現代資本主義の基盤を作った人物として知られています。

新一万円札の肖像画にされる話が浮上してから注目を浴びるようになり、2021年のNHK大河ドラマ「青天を衝け」の主人公にもなりさらに注目を得ました。

江戸末期から明治時代を中心に活躍された方なので、現代語訳されたとはいっても現代からすると少々理解しにくいところもあると思いますが、いつの時代も共感できる話もあります。

 

渋沢栄一氏の人生のエピソードを交えながら、経営理念について紹介されているので渋沢栄一氏がどのような人物だったのかということも理解しながら渋沢栄一氏の考えを知ることができるのも特徴だと思います。

渋沢栄一氏というと数多くの企業の設立に関わり、現代資本主義の父と言われた人物ですので専ら利益至上主義の考え方のある人物なのかというイメージに囚われやすいですが、一方で多くの慈善事業にも関わっている一面もあり算盤という利益に重点を置く考えと論語という道徳心や倫理に関する考えを融合しながらの経済活動に従事されてきたことがこの本からもわかります。

 

今も健全に活動して多くの人々の暮らしを支える企業の創設や大学の設立に携われた渋沢栄一氏は一体どのような人物だったのか気になり読んでみましたが、大変参考になる書籍です。

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