情報過多である現代社会では情報が豊富だからといってその個々の情報に対する質が高いわけじゃありません。
また情報が豊富な分ただその情報を垂れ流してしまっていることも多いと思います。
今回読了した、SB新書の「調べる技術 書く技術」は専業作家の佐藤優さんが、溢れ出る情報を効率的に整理して教養力を向上させる為のメゾットを伝授した書籍です。
佐藤優さんは月に約二冊書籍を出版して、尚且つ複数の雑誌や新聞のコラムの執筆も担当されているので、いかに質の高いインプットとアウトプットを行うかが仕事の肝です。
そんな佐藤優さんが書籍や新聞から効率的に情報を得る方法やSNSとの付き合い方といったメディアの活用方法から、お金との付き合い方や人間関係のことまで幅広く紹介されています。
情報収集のメゾットだけではなく仕事との距離感や、息抜きの仕方などの働き方も含めながら知的生産力を向上させて人生を豊かにしていくことを目的に構成されているのが特徴です。
日々、ニュースで報じられていることをなかなか理解していくのが難しいと感じている方も多いと思いますが、それは基礎知識が備わっていない可能性があるので、そこを克服するには高校の教科書を活用することが手っ取り早いそうで、その話は印象に残っています。
特に国際情勢を理解するには世界史の教科書を読んでおくと理解しやすくなるそうです。
教科書というと一般の書店では取り扱っていないイメージがありますが、山川出版社の教科書はAmazonなどのオンラインストアでも販売されていたので、入手することは可能だと思います。
教科書というと学生時代に誰もが読んでいたわけですが、同じテーマの教科書でも様々な出版社の教科書があり授業時間の関係上あまり触れないテーマもあると思いますから、自分が読まなかった教科書や時間の関係上、浅く触れただけの部分も読んでみると面白いと思います。
また本を読んでも内容を忘れてしまったり、読んだ本そのものを忘れてしまうこともあると思いますから読書記録をノートなどにつけておくと良いとのことで、私は以前池上彰さんと佐藤優さんの共著を読んだ時にも読書記録を勧めていたので、インプットしたことをブログやSNSなどの場をお借りしてアウトプットさせてもらっています。
佐藤優さんはSNSとの距離とることを勧めていますが、私は活用させてもらっています。
SNSですと共通した趣味を持ったユーザーが見つかりやすく次に読む本の参考にもなると思いますので、個人的にはお勧めです。
しかし依存するのはよくないので、適度に距離を保つことは大事だと思います。
日頃から情報とうまく向き合いながら知識を高め書籍やコラムなどを通して、読者に情報提供することを生業にしている作家の情報収集の仕方をはじめ知的生産術を向上させるメゾットは、この情報過多の時代に参考になるのではないかと感じます。