昔、書店で見かけて気になっていた本がありましたが、結局購入せずにいました。
それから月日が流れてその本のことを思い出したので検索して探してみたところ某オンラインショッピングで中古本として販売されていたので購入しました。
その書籍はジャーナリストの池上彰さんがNHKに勤めていた頃の経験を綴った自伝です。
池上さんが記者を志した理由やNHK入局後の苦労話が紹介されています。
私はニュースを見たり新聞を読んだりする事が好きなので、その裏側で取材活動をして報道している記者の活動内容には昔から興味がありました。
ひと昔前の話になると思いますが、一人の記者のキャリアパスを見ていくことで報道記者のことが少しでも理解できるのではないでしょうか。
地方紙の記者に憧れていた池上さんはNHK入局後に島根県の松江市に配属されて警察や県庁などでの取材経験を得てから広島県呉市にある通信部に配属されたようです。
通信部というのは支局よりも小さい取材拠点で所属する記者の人数も少ないです。
その後、東京の社会部に異動して、警視庁担当記者になります。
そこからは地方に異動することがなく東京での勤務が続きます。
意外にも長年、社会部で事件記者をされていたのは知りませんでした。
東京に転勤になってからは全国ネットで報道される出来事を取材されることが多くなり、ホテルニュージャパン火災や御巣鷹山日航機墜落事故など様々な歴史に残る出来事を取材されていました。
その後はニュース番組でキャスターを担当されたり週刊こどもニュースのお父さん役に抜擢されるなどしてご活躍されます。
週刊こどもニュースでの経験が現在のフリージャーナリストとしての礎になったのでしょう。
小学生に物事を説明することは大人に説明することと次元が違ってきます。
小学生に説明する場合、基礎知識が異なりますので、そこをどうカバーしたら良いのかといことを悩まれたようです。
専門用語が出てくる場面ではコラムという形でその用語の意味が解説されているので、池上さんらしいなと感じます。
報道の世界に対する興味の有無を問わずニュースを取材してる記者の活動内容や苦労話を知ることは大変意味のあることだと感じます。
読んだ甲斐がありました。