以前早めに自宅に帰宅することができた時に、テレビを視聴しました。
その際、どこの放送局も同じような内容の番組を放送しているように感じました。
普段は特に平日などはテレビを視聴する時間がなく報道番組ぐらいしか視聴しないのでゴールデンタイムに放送されているようなバラエティー番組のことよくわかっていないので一見するとどこも同じような番組を放送しているように見えてしまうのかもしれませんが、当たり障りのないような個性がないような感じもします。
今回読ませていただいた新潮新書の「フジテレビはなぜ凋落したのか」ではフジテレビでプロデューサーとして勤務された経験のある吉野嘉高氏がフジテレビの黄金期とされる1970年代から1980年代を中心に振り返りながら現在フジテレビが低迷した理由について考えていく書籍です。
フジテレビでは「面白くなければテレビじゃない」をキャッチフレーズにバラエティー番組を中心に人気を呼び視聴率三冠王を長年陣取ってきたようですが、近年他局に抜かれて在京キー局最下位にまで転落してしまいました。
その理由の背景にはなにがあるのかを時系列でフジテレビの歴史を遡りながら迫っていくのが特徴でその時々の社風やら内部事情を合わせながら紹介されていますのでフジテレビという放送局がどういうところなのかが、知れると思いますので面白いと思います。
最近のフジテレビは過去に放送されてヒットした番組をリメイクする動きが目立ちますがそれでも視聴率の回復には至りません。
過去の栄光に縛られていて時代時代に合わせた変化をさせなければ成功することができないという意識は社内でもあるようですが、なかなか経営方針の変革には至らないようです。
近年ではインターネットの普及やらデジタルデバイスが多様化することによりメディアも多様化が進んでいます。
そんな中で既存メディアの存在感が薄らいでいるということはフジテレビに関わらず、どのマスメディアにも共通した課題とされています。
またインターネットが普及することにより既存メディア対する意見も昔より増加していると思われます。
そのためか特にテレビ放送事業者はそうした意見に肩入れし過ぎているのか段々と個性のない当たり障りのない番組が増えてきて面白味を感じられなくなってきているのかもしれません。
既存メディアの強みやフジテレビが持っているポテンシャルがこの先発揮されるのか気になります。