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地方在住の読書好きで主に通勤電車内で読書をしております読んだ本の内容を整理するためにブログを開設いたしました。 新書を中心に気になるテーマの書籍を読みながら読書Lifeを過ごせたらと思います。

講談社+α新書の「ふしぎな総合商社」を読ませていただきました。

今から2年程前の2016年の連結決算発表で三菱商事三井物産の大手総合商社が創業以来初の赤字決算になり話題なりましたことは記憶に新しいと思います。

 

資源価格の下落が影響して赤字に転落したようです。

 

総合商社というと昔ラーメンからロケットまでといったようなキャッチフレーズがあるように多様な製品のトレーディング(仲介業)で利益を生み出しているイメージがあると思います。

なかでも石油やガスといった資源を中東の産油国から日系企業に供給される際に商社が活躍するイメージが根強いと思いますが、現在では資源事業に重点を置いているのは三菱商事三井物産の2社だけだそうです。

 

バブル崩壊後金融業などはじめ多くの業界で経営が悪化して破綻していく企業も数多くあるなか総合商社は売上を伸ばして行く事に成功しています、それは何故なのかという事を説いたのが今回読ませていただいた講談社+α新書の「ふしぎな総合商社」です。

 

 

著者は三井物産で商社マンとして活躍された小林敬幸氏が執筆された本です。

 

小林さんは三井物産にて2016年までの30年間にお台場の観覧車事業やライフネット生命保険の起業やリクルート社との資本業務提携などを担当されていました。

 

 

総合商社というと個人の消費者とは接点がないのでいまいち何をやっている企業なのかわかりにくいところがあり前述のトレーディング業を主体としているイメージがある方が多いと思われますが、それは昔までの話で現在は事業投資型に転換されているようです。

 

大手総合商社となると年間1兆円越えの利益を出しているという報道がありますがそこにはカラクリがあるとのこと。

 

総合商社不要論といったような話が出ている事もあるようですが、冒頭でも触れたキャッチフレーズがあるように元々の事業領域は多岐に渡るのでそれらのチャンネルを生かしながら時代のニーズに合わせながら柔軟にカメレオンのように事業対象や収益確保の方法を変えるなどして苦境を乗り越えてきました。

 

そういった総合商社の強みや特質が紹介されていた一方で、ビジネスとは何か利益至上主義の重要性や官民の違いといった説明もあり仕事哲学を考えるきっかけにもなりますので、総合商社について理解を深めたい場合は勿論のこと就職活動や転職活動をされている方やバリバリに活躍されているビジネスパーソンにもオススメの一冊です。

 

 

 

 

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