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地方在住の読書好きで主に通勤電車内で読書をしております読んだ本の内容を整理するためにブログを開設いたしました。 新書を中心に気になるテーマの書籍を読みながら読書Lifeを過ごせたらと思います。

岩波現代文庫 「NHKと政治権力」 番組改編事件当事者の証言 読ませていただきました。

NHKというと国営放送局と勘違いされる方がいらっしゃるみたいだが、受信料を主として運営されている公共放送であり英国のBBCに次ぐ世界で2番目の規模を誇る公共放送だ。

 

だが予算や事業計画は国会での承認が必要であるためその関係で国営放送と感じられる方も多いのであろう。

 

籾井勝人NHK会長の就任会見で記者「ETV2001」事件以来NHKでは「慰安婦問題」が取り上げられていない、慰安婦をめぐる問題についてどう考えているかと尋ねられ籾井氏は、「コメントを控えてはダメですか、いわゆる戦時慰安婦ですよね戦時だからいいとか言うつもりは毛頭ないがこのへん問題はどこの国にもあったことですよね違いますか。」という発言が物議を醸した。

 

今回読ませていただいた岩波現代文庫の「NHKと政治権力」番組改編事件当事者の証言の作品ではその従軍慰安婦の問題を特集した「ETV2001」当時のNHK教育テレビ(現Eテレ)で放送された番組での改変事件について番組のプロデューサーである永田浩三氏が政治家からの介入で番組改編が行われたことや、その後の裁判の流れなどが事細かに記載されている内部告発本という感じであろうか。

 

 

第1章 NHK会長あまりに政治的で不可解なるもの

第2章 番組に至るまでの道筋

第3章番組作りの現場のせめぎ合い

第4章番組はこう変わっていった

第5章ほんとうのことは、どこにあるのか

第6章東京高裁とわたし

第7章現場から離れて考えてこと

本の構成は上記のような感じてある。

 元NHK職員の著者でもあるため、ETV2001の番組改編の話以外にもNHKと政治との距離感やNHKの体質についても記載されている。

 

 

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